改正建築基準法に基づくシックハウス対策の概要

さて、ご周知の通り平成14年7月の建築基準法改正に伴い、シックハウス対策が強化され、規制対象化学物質であるホルムアルデヒドの発散建築材料として「壁紙」ならびに壁紙施工用でんぷん系接着剤が指定されました。
この改正の施行日である平成15年7月1日より、建築着工物件における壁紙施工においては、「JIS規格壁紙」(JISマーク・F☆☆☆☆表示)および「大臣認定取得壁紙」の(F☆☆☆☆表示)商品であればこれまで通りに制限規制を受けずに使用できます。
また、正反をカットして販売される商品には「シックハウス対策品ラベル」がそれぞれ貼付されて届けられます。

壁紙のホルムアルデヒド発散については、これまで業界の自主基準により厳しく管理されてきたことから、ほとんどの商品が規制対象外となる上位規格「F☆☆☆☆」仕様となりますので、皆様には安心してお使いいただけます。また、弊社商品に於きましても、「壁紙取扱・保管のガイドライン」を遵守し、「倉庫管理規定」及び「包装作業標準」に基づいた磐石なる管理の元ご提供させていただきますので、今後とも更なるご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。 

改正建築基準法に基づくシックハウス対策の概要(PDF)

ご留意いただきたい事項

  • 上記建築基準法の改正により壁紙の取扱い・保管に対し、より一層の厳格さが求められております。従いまして、カット販売された商品、梱包が解かれた商品及びホルムアルデヒド情報ラベルが貼付されていない商品は返品としてお引取りができなくなりますので、ご了承いただけますようお願いいたします。
  • 弊社商品のハイミロン(Y100シリーズ)・スエード(Y103シリーズ)・ドレッシー(Y101シリーズ)の3種は、「居室用壁紙建材」ではなく、「装飾用ディスプレイ紙」として商品開発されたものです。実態上壁紙には該当いたしませんのでご注意願います。
  • 7月1日より検索情報サービスが開始されました。日本壁装協会「シックハウス対策壁紙の検索システム」により弊社ニップクロスの性能情報がウェブ上からも検索可能です。商品番号を入力され、防火壁装材料情報と併せてご利用ください。
  ・パソコンから検索 http://www.wacoa.jp/Hekisou/ 
  ・携帯電話から検索 http://www.wacoa.jp/

シックハウス症候群について

名前の由来

1979年にデンマークの学者P・O・ファンガーらが、ビルに勤めている人々に健康障害が多いことに注目して疫学調査した結果、1)化学物質を含む建材・内装材の多用、2) 機密性が高い、3) 自然換気が不足した人口換気・空調設備、4)当該ビルに健康障害が多く発生する、という事実が明らかになった。
この「室内空気質と健康障害」の研究報告をもとに提唱されたのが、「シックビルディング症候群」という言葉です。ビル勤めの人々に、ビルに起因する職場の「労働環境問題」として関心を集め、1980年代には米国で患者が多発して社会問題となりました。
わが国では1993年に、歯科医師である上原氏(シックハウスを考える会代表)が新築された自宅兼診療所に入居して、目の刺激症状、イライラ、集中力の低下など原因不明の症状を体験し、この原因の追求と解決に取り組みましたが、一般の人々の「住宅健康問題」としての認識から「シックハウス症候群」という言葉を提唱したのが始まりです。 

シックハウス症候群の定義

定義 : 室内空気汚染による健康障害である
室内空気汚染物質と発生源
1.ホルムアルデヒド・揮発性有機化合物
(1)住宅建築関連物質(木材、合板、内装材、接着剤、防腐剤、防蟻剤)
(2)生活空間内関連物質(家具、調度品、生活用品、職業性化学物質、業務用事務機器)
2.粒状物質
(1)生物学因子(真菌、ダニ類、細菌、花粉、ペット)
(2)ハウスダスト、タバコの煙、アスベスト
3.その他ガス成分
(1)物質の燃焼時(一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物)
(2)生活起因物質(メタノール、オゾン)
4.換気用吸気口からの外部空気汚染物質の流入
5.環境放射線
  ラドン(土、コンクリート) 

優先取り組み物質3物質3薬剤

3物質 :
  ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン
3薬剤 :
  可塑剤(フタル酸系、塩化ビニル)
  木材保存剤(有機リン系 ピレスロイド)
  防蟻剤、シロアリ駆除剤(有機リン系)  

シックハウス症候群の引き起こされた原因

 (1) 高気密(設計)
(2)自然換気不足(設計 住まい方)
(3)化学物質の多用(設計 住まい方)

シックハウス症候群の医学的特徴

 1999年度に「シックハウスを考える会」が実施した医学調査から
◆性別
男子3名(13%) 女子20名(87%)と圧倒的に女子に多い
この女性に多いというデータは、米国でも同じ傾向にある。女性・主婦は家の中にいる滞在時間が長い、女性は環境や化学物質に弱いからなどの理由が考えられるが、はっきりしたことは解っていない。居住時間が長いということでは、子供や老人も同じです。
◆年齢分布
0~9歳:1名 10~19歳:1名 20~29歳:5名 30~39歳:11名 40~49歳:4名 50~59歳:1名と30歳代が最も多い。
* 30歳~40歳代の女性に多いという傾向も世界的に共通しているといわれている。
しかし、子供、老人、病人は、環境の影響を受けやすいので、シックハウス症候群は幅広い年齢層に見られると考えるのが妥当と考えられている。

シックハウス症候群の症状

(1)粘膜刺激症状(眼・鼻・喉)
(2)皮膚症状
(3)頭痛 
(4)倦怠疲労感 
  1. HOME
  2. ニップライブラリー
  3. 建築基準法改正に伴うシックハウス対策について